キメセクファイル/ユウコ2

 総武線沿いならいくらでもラブホなんてあるだろうと思ったから、ツレが乗ったら錦糸町方面へ向かってくれと先に運ちゃんへ伝えていた。それなのにユウコはタクシーに乗り込むなり「○○駅近くの○○っていうラブホテルまでお願いします」といきなりブッ込んできた。

 最近の景気はどうですか?とか当たり障りのない世間話をさんざんしてきた俺としては、すぐに他のタクシーへ乗り換えたいくらい恥ずかしかったんだけど、ユウコはそんなのお構いなしでラブホまでの道のりを運ちゃんに説明してくれた。


 ほどなくしてホテルへ到着、空いていた部屋に宿泊で入った。ここ安いの、なんて慣れた様子の彼女にシャワーをすすめたところ、待ってる間に浴びてきたと言うので、俺は早速ネタを取り出して見せてやった。これ以上待たせてキレられても怖いしね。

 手持ちからテキトーにつまんでラップへ包んで持ってきたシャブと1パケのクサ。めちゃめちゃあるじゃん…なんてユウコは少し引いてたけど、シャブはたぶん1.5gくらいでクサは10g弱だったと思う。俺はアルミホイルで舟を作りながら、遠慮しないで好きにやっていいよと笑ってみせた。そしたら「ウタさんはヤクザさん?」て聞いてきたから全力で否定した。君もシャブ中には見えないけど、俺もヤクザには見えないだろうって。

 そこから二人でアブりながらいろいろ話した。俺の年齢を伝えたらタメだと言われて驚いたよ。俺よりぜんぜん若く見えたからな。そんで少し前までは固定のキメセク相手がいたらしいけど連絡が取れなくなってしばらくガマンしてたと。本当はポンプ派で、打ったらすぐ全部脱いじゃうようなインランだよ、って言われたときはゾクゾクしたな。

 ああ、あと、「アブリはなかなかキマらない」って言いながらずっと吸い続けてたのはちょっとかわいかったな。ジャンキーあるあるだよねコレ。

 俺は3発くらいガッツリ入れればひとまず充分だから、ユウコがアブってる間に空き缶パイプを作ってひとりでクサ吸ってた。そしたら「シャブとクサって合うの?」なんて聞いてくるんで、ポンプの人はホント浮気しないなーなんて思いながら、感度は数段上がるよって言ったらつられてユウコも吸い始めた。

 ふとしたタイミングでユウコが俺をまっすぐ見ながら「あ…キマってきたかも…」ってつぶやいた。その唐突な言葉に、俺も猛烈にムラムラしてきた。つまりアレだろ?さっき言ってた「インラン」になってきた、ってことだろ?

 あはは、じゃあ俺はシャワー行ってこようかな、と立ち上がり浴室へ向かった。服を脱ぎかけたときになんとなくイタズラ心がわいて、まだアブり続けている彼女のところへ無言で戻り、いきなり後ろから抱き締めて胸を鷲掴みにしながら首筋にキスをした。ユウコは口から艶かしい吐息とともに真っ白なシャブのケムリを吐き出した。俺は俺で、服の上から掴んだ彼女の大きな胸に途方もなく欲情しながら、「すぐ戻るよ」と改めて浴室へ向かった。


 シャワーを浴びながら自分のキマり具合を確かめるというお題目のもと、石鹸で洗いながらチンコをモミモミしてみる。うむ、時は満ちたり。今日は突然のことだったのでラッシュもケツ入れドーグもないが、これなら戦えるな。タクシーでこっそり飲んでおいたバイアグラもシャブとせめぎ合ってる感じで、程よく半立ちまでは押し上げてくれている。もう夜中だし、早めに始めてやるか!俺は鼻息も荒くコックリングを装着し、ガウンを羽織ってベッドルームへ戻った。


 彼女はまだ舟とライターにハマッていた。が、ひとつ違ったのは、服を脱いだランジェリー姿になっていたこと。紫と黒の、コルセット型のエロいランジェリーだった。

 ベッドの横に置かれた小さなテーブルにはシャブとクサ、そして灰皿に空き缶パイプ。椅子に気だるく座った巨乳の女が、舟とライターで白いケムリと遊んでいる。この景色、最高だ。どんなテーマパークよりもエンターテインメントな箱庭。シャブ食ってヤラれたい女が目の前でケムリを吐き出しながら俺をジッと見つめている。二人の空間がエロスに満ち溢れていた。

 俺はひとまず対面に座り、もう2服のシャブと3服のクサを追加した。そしてベッドへ移り、ユウコの目を見つめながら「それ吸い終わったらこっちおいで」と言うと、まるでその言葉で魔法にでもかかったように、ユウコはふらっと立ち上がりメガネを外してテーブルへコトリと置くと、ハァハァと興奮の吐息を漏らしながらゆっくりと俺の腕の中へ吸い込まれてきた。