腰から頭蓋までジンジンと熱くシビれるような感覚が流れていく。震える眼球に視界がブレる。寒くもないのに手とアゴがカタカタと揺れ、暑くもないのにタラタラと汗が流れ出る。鼻から大きく息を吸えば、女の香りを含んだトロリとした心地よい空気がノドをユルユルと落ちていくのを感じた。
はぁぁぁ…気持ちいい…
無上の悦びがザワザワと胸に押し寄せる。窓のすぐ外では至極一般的な週末の時間が流れているのに、この小さな部屋だけがまるで外界と隔絶されたテラリウムのように濃密な多幸感で満ち溢れていた。
オカの首筋にキスをしながら、パジャマ越しにもわかるその火照った体をぎゅっと強く抱きしめると、か細い嬌声と熱い吐息が俺の耳を通して脳ミソの一番敏感な部分を強烈に刺激してくる。ただでさえ手も付けられないほどメラメラと燃え盛っている情欲の炎にガソリンでもぶっかけたかのように、暴力的な征服欲が俺を支配していくのだった。
…ここからは断片的に覚えているところだけ書いていこう。なにせ20年も30年も前の話だしバチバチのキメセクだったからさ、これでも頑張ってブツ切りの記憶を搔き集めてようやく文章にしている感じなんだよ。まぁそんなカゲロウみたいな思い出にしては異常なまでの鮮明さで覚えている一瞬てのが、うん、確かにあるんだよね…。

ベッドサイドに座った俺の股ぐらの間に正座したオカが、クチュックチュッといやらしい音をさせながら一心不乱に頭を上下させている。しゃぶらせて欲しい…なんて、いつになくしおらしい態度のオカが俺のモノを咥えた瞬間から、声すら出しながら感じ始めたのには驚いた。
「咥えてる…だけで…イキそう…」
しゃぶらされている自分の状況に興奮するとかそういう話ではなく、口の中がアソコと同じくらい感じているらしい。トロンとヘラヘラした、今でいうアヘ顔で、「なにこれ…気持ちいい…初めて…」なんてブツブツ言いながら玉から竿までベロベロに舐めまくり、ジュブッと口に含んではゆっくりと上下に動いてヘロヘロに感じまくっている。
俺が少し腰を動かして口の中を犯すだけで、オカは体をビクンビクンと跳ねさせながら軽い絶頂を何度も何度も繰り返して体を震わせていた。
そんな可愛いオカの腕を掴んで体を引き寄せ、だらしないパジャマを引きはがしながら抱き着くと、今日初めて触れ合った肌のぬくもりにお互い声も出ないまま、抱きしめ合うことすら怖いほどの過剰な幸福に襲われた。
しゃぶってるだけで何度もイキまくったオカのアソコはすでにヌルヌルとした汁にまみれ、俺にしがみつきながら「早く入れて、そのままでいいから、早く、早く…」と俺のモノを自分のアソコにあてがいつつ、挿入するでもなく、こするでもなく、ひたすら俺のモノを握り、その男性器の存在を強く認識すること自体にハマッている様子だった。
グッ…グググッ…チュプッ…
俺はゆっくりと、腰を突き出し、オカの膣へ俺の男性器をいやらしい音を立てながら挿入してやった。と同時に、オカの嬌声は俺の耳元でかすれ、そして吐息とともに体をビクビクとゆすりながら強烈なオーガズムに襲われているように見えた。
ヨダレを垂らしながら俺の上で体を震わせ声にならない声を絞り出すオカ。そんなオカの肩をがっしりと両手で掴み、下から深く、ゆっくりと、先から根本まで、突いては引いて、抜ける直前でまたゆっくりと奥まで押し込む作業を延々と繰り返した。
その日、一発目のアガリのテッペンで、お気に入りの情夫に犯されているんだから、そりゃブッ飛ぶにきまってるよなぁ。オカはもう白目むいて口を震わせながら意識なんて完全にどっか行っちゃってる感じよ。
一方、人生に何度あるかわからないようなこんな希少なタイミングを逃す俺ではないわけで、もうひたすら、とにかくオカがヤッてほしいであろう体位、触り方、セリフなどなど、俺が持ち得る想像力を全力で駆使して、オカの意識をケミカルの底までドロドロに沈めてやった。これは、マジで、すさまじく狂気じみた享楽の時間だった。
SだのMだのを語るには、キメセクファイルの最終章としては文字数的にかなり厳しい面がある。それでも端的に言わせてもらえるならば、にわかのマスターである俺に対して、オカは見事なスレイブを演じ切ってくれた。SやMというのは、自分がエロく感じるフィールドにおいて、いかに「成り切れるか」が大事だと思っている俺だが、オカはまさにその予定調和に最適解を並べ続けてくれる名女優、これ以上ない模範的な性奴であった。

ふと見上げると、しゃがんだ姿のオカが一心不乱に俺を犯している。俗に言う杭打ち騎乗位というヤツだ。
当時はまだ珍しかったパイパンのアソコをテラテラと濡れ光らせながら、俺のナマチンをグッポリと上から咥え込み、上下上下と勝手に動いて震えながらイキまくっている。
快楽に歪んだだらしない顔と、プルプル揺れる可愛い胸。自分の汁でヌチュヌチュと音をさせながら、パイパンのアソコへ男性器が出たり入ったりするのが丸見えの体勢だ。この世で最も美しく魅惑的で官能的な景色。俺はつい両腕を頭の後ろで組み、オカが俺を犯す様をじっくりと下から観察していた。
するとそれに気づいたオカは、「なんでそんなに冷静なの…エロいことしてるの私だけみたいじゃん…」なんて、顔を真っ赤にして本気で恥ずかしがった。しかし、その腰の動きは止まってはいない。
パチュッパチャッとずぶ濡れのパイパンがエロい音を立て、ひたすら繰り返される性器と性器のいやらしい出し入れ。何度も何度も背中を反らせてガクガクと絶頂を迎えながら…。

「アタシだけこんな恥ずかしいのズルいじゃん!お前も感じさせてやるよ!」
そう言ってヌルッと体を離し、また俺の股ぐらへ正座したオカは、いきなり咥えるわけでもなく静かに俺の玉で遊び始めた。触ったり、揉んだり、ニヤニヤしながら「どれが一番いいの?」なんて楽しんでいやがる。
と、唐突に俺の脳ミソにビリビリッと甘くて激しい電撃のような快感が走った。思わず女みたいな高い声で叫んでしまうほどの衝撃的な快感だった。
「へ~、コレがそんなにいいんだ?」
オカは少し長い爪を猫のようにキャッと立てたまま、竿の根本から玉を通って尻の手前までをカリリと優しく引っ搔いたのだ。
声が出る。腰が浮く。それこそ俺も「こんなの初めて!」の感覚だ。皮膚から脊髄を通って脳ミソをダイレクトに切り裂くような鋭く強い快感。カリリ…カリカリ…爪が…ああっ…。

ズグッ…ズグッ…グチュッ…クチュッ…グチャッ…
いつまでもどこまでも求めてくれるメスがいて、それに応えるだけの充分な情欲を煮えたぎらせる俺がいる。
目の前で極限の快楽に苦しむいやらしいメスのソコを、ひたすらに突きまくった。イこうが、泣こうが、叫ぼうが…ただ無心に、性器に性器を、強く深く、出し入れし続けた。
ズグッ…グチュッ…クチュッ…ズグッ…ズチュッ…
延々と、延々と、灼熱に燃える赤黒いドロドロした情欲のおもむくままに…。

キーンとおかしな金属音が鳴り響く頭蓋。寒気すら感じるほどの暑さと大量の汗。俺の下で右へ左へと逃げようとする桃色の肉。それを肩から押さえつけ、マラの先からナニの根本まで長いストロークで激しく出し入れを繰り返す、繰り返す…。
ふと急に、この流れ出る汗を目の前の肉へ塗り付けたい衝動にかられ、のけ反る背中へ抱き着き頭をこすりつけた。俺の体液で、コレに、印をつけなければ…まるっきり獣のマーキングだ。理性などカケラも残っちゃいない。ここは俺のテリトリーであると。コレは俺の所有物であると。俺の体液と歯形をもってその証を立てなければならない。…飛び過ぎた脳が退化に退化を重ね、狂気じみた衝動に操られるがまま性器の出し入れとマーキングに原始的な悦びを感じ、自然と喉の奥からクククと笑い声が漏れた。

…ああ、体が熱い。流れる汗をぬぐうのも面倒だ。シャワーでも浴びてこようか。…そもそもここはどこだ?俺は何をしていたんだっけ?
ケミの熱暴走でプツンと意識が飛んだらしい。その状況をまるで認知できない俺がいた。
下を見てみると俺のナニが肉の間へ刺さっているのが見える。ああ、たしかに今まで動いていたな。そうか、これはセックスだ。ベッドへうつ伏せに押しつぶした女の尻を押し分けるように、俺の性器を出し入れし続けていたのは、少なからず覚えては、いる。
試しにグッと腰を打ち付けてみたが、目の前の女は何の反応も示さない。これは、なんだか、つまらないな…。

ヌラヌラと光るナニを引き抜きベッドサイドに座ってその女を観察した。それはまるでそういう風に作られた彫刻のように動かず、頭から背中をグッと半月状に反らせたまま固まっている。困ったことに、俺にはコレが誰だかも分からない。うーん、ここから何をどうしたらいいものか…。
しかしその逡巡の後に気付いたことがある。この女…息を…していないじゃないか!
これにはさすがに焦った。おい!と声をかけながら、試しにドンと強めに背中を叩いてみたところ、少しの間を置いてからその女は咳き込むように息を吹き返して顔からベッドへ突っ伏した。ふぅ…これでひとまず死ぬってことはないだろう。たぶん。
…ああ、そうだ、思い出した。コレはそう、オカ。俺の所有物であり俺というオスに最適化された最高の性奴。俺の…俺の…。
うっすらと、夢うつつに、オカの存在を認知したところで自分の体から噴き出る大量の汗に改めて気付き、目の前の魅惑的な尻に後ろ髪を引かれつつも俺はシャワールームへヨタヨタと移動した。
少し冷たいシャワーを浴びながら鏡を見た。すると、真っ赤な顔をして目ん玉をカッと見開いた狂人が俺のことを睨みつけていやがった。ああ、この男は絶対に気が狂っている。素っ裸のまま真っ黒な瞳孔をガン開きにして俺を睨む、ナニをギンギンに勃起させたキチガイ。今にも噛みついてきそうな獣じみた面持ちと、その口元に浮かべる狂気の笑み…。

頭を拭きながらベッドルームへ戻ると、うつ伏せで気絶したままのオカがいた。意識があろうがなかろうが、特に不都合はない。女の体がただの物体として残置されているこの状況は、今の俺にとって逆に好都合とも言える。なんにせよそのまま挿入してやるだけだ。
タオルを投げ捨てベッドへ上がり意識の無いオカの可愛い尻を広げると、ソコはまだしとどにヌラヌラと濡れそぼっている。さて…よいしょっと…。ギンギンに勃起し続けているナニをオカのアソコへあてがい勝手に挿入した。
するとオカはうつぶせの姿勢から、またもや背中をビクンと反らせ、俺の動きに合わせてカハッ!ンッ!アッ!と乾いた喘ぎ声を吐き出し始める。
ジュブッ…チャプッ…ジュッブ…ジュブブ…
付き合いも長くなり、お互いの性的なクセなど知り尽くした俺とオカ。だからこそわかる。膣の痙攣や体のハネ方で、それはそれは連続でイキまくっているということが。大汗をかきながらガックンガックンと体全体を跳ね上げて、さらに、さらに、快楽を懇願するような目を俺に向けてくるのだ。後ろから責め立てる俺に振り向き、顔を横に振り「ダメ…ホント…もう無理…」と泣きながら、終わらない絶頂を懇願する。いや、「絶頂を懇願している」と俺が思いたかっただけなのかもしれない。まぁどちらでもかまわないか。
その時の俺が欲していたのは、純粋なる肉の快楽だけなのだから。

オカの太ももから尻にかけて、俺の精子がドロリと流れ落ちた。最後はただ発射することだけを目的に正常位でひたすら腰を振り、まさに無理やり射精した。脳と体への大きなダメージを対価として、狂気のキメセクがようやく終焉を迎えたのだった。
前夜から数えて、一体俺は何錠の玉を食ったのだろうか。
オカと一緒に食い始めてからも何度か追った。最後はオカの意識も無かったから、確か一人で追ったハズだ。勃起薬も何錠か追加した。よく生きていたものだと今になって本気で思う。
食って、吸って、アガって…ヤリまくってシャワーを浴びるとまた追って追わせて吸ってヤッて…。ずっと、ずーっとだ。9時間?10時間?もう覚えてもいない。
ジリジリと焼け焦げるような快楽の果ては、シラケた味気のない無理やりの射精。ケミカルのキメセクなんて、どれも最後はだいたいこんなもん。いっそ射精などせずに女と別れ、一人でキメオナへ移行して気絶するまで食いまくる方がよっぽど後味がいいのかもしれない。
まぁそれでもやっぱりケミカルの助けが無ければ絶対にたどり着けないあの快楽の高みってのは、何年経とうが俺の胸を焦がし続けるんだけどね。言うなればこれはまさしく呪縛だな。消えない呪いの一種。もしそう考えるのならば、ダメ、絶対!って言葉も、あながち間違いではないのかもねぇ。なんてな。
…という、いつもながら締まりの無いところでもう書くのをやめよう。疲れた。この時の出来事で覚えていることはだいたい吐き出したしな。
そうだ、もうひとつだけ。この一件からしばらく経ったころ、オカにこんなショックなことを言われた。
「アタシ、一度でいいから全身性感帯っていうのを経験してみたいんだよね」
…いやいやいや、一緒に玉食ったときフェラだけであれだけイキまくってたくせに何を言っているのか。と、思ったら、オカはその時のことなどまるで覚えちゃいなかった。あの強烈な快楽地獄の一日が、オカの記憶からスッポリと抜け落ちていたのだ。げに恐ろしきはケミカルがおよぼす脳へのダメージ。すさまじい。
覚えていないことを本気で悔しがっているオカも可愛かったけどね。うーん、今もどこかで元気にセックスしてるかなー、愛しのシュガーティッツ・オカちゃん。というところで、お・し・ま・い!
