~ ジャンキーオアシス1 ~
ドラッグのことばかり書こうとして忘れてたけど、イラン人は偽造テレホンカードも売ってたよね。1枚100円の5枚セットで。あいつらスゲーのよ、一週間おきに磁気テープの種類を変えてさ、NTTが対策を取れないようにしてんの。最後なんて、カードを真っ二つに切ってひっくり返し、外側だったフチとフチを合わせて磁気テープで留めてたんだけど、一体誰があんなこと考え出すのかね?まともに生きたら結構すごいエンジニアとかになれたんじゃないの?まぁ本題とは関係ないんだけどさ。
ということで続きを。
供給元が消えても需要が減ることはなく、ジャンキーは日々どうやったらアホになれるかを真剣に考えるわけだ。怖い先輩に聞いてみるか、プロになった後輩に探させるか、なんならタイあたりから持って来ちまうか。そんな冗談とも取れない話をラリッた仲間内で話していたところ、まさに窮すれば通ず、誰かがどこかのケータイ番号を手に入れて来やがった。
「神奈川でデカくやってるグループだって。なんでもあるってさ!」
そりゃあジャンキー仲間みんなで祝杯よろしく祝ジョイントを焚きあげたよね。そろそろ完全に乾き切る寸前だったんだから。
そんですぐさまその番号に電話したんだけど、ずっと話し中。コレ使えない番号なんじゃないの?なんて言ってたら、10回目あたりでようやくつながった。
「モシモシ?アナタ、ナニ欲しいノ?」
明らかにガイジンが出た。しかも話が早い。
「あ、えーと、チョコを20本とシャブ3本、それから玉が50個、いける?」
「ナニ?玉50個ホント?アナタ大丈夫?」
いやいや、アナタ大丈夫?って失礼だろ!と笑いをこらえつつも話を進める。相手が不安になるのもわかるけど、仲間内全員分を買うと余裕でこんな数になっちゃうからね。確かに初めての取引にしては数が多過ぎるってのも理解してる。しかし、なにしろこっちはカラカラの状態だ。絶対に取りに行くし、金も持って行くと強く伝えたら、すんなりワカッタヨと言ってもらえて心底ホッとした。さて、お次は値段の交渉だ。そこそこの大口なんだから、少しは安くしてもらわなくちゃね。