サイケデリクス、いわゆる幻覚系のドラッグに、俺はあまり思い入れがない。理由は単純で、幻覚剤は性の快楽に対して直接的なパンチが足りないからだ。
アシッドはギュルンギュルンと楽しいけれど、シモには来ない。キノコもしかり、サルビアもまたしかり。
一度、強烈なLを2枚食ってのキメオナを試したところ、クサとは当然ながらバッチリ合えども、ラッシュとの相性はかなり微妙だった。それぞれの飛びが混ざることなく別々の角度から主張してきてキリキリとうるさいのだ。
しかしアシッド中毒者に話を聞くと、セックスにイイのはダントツでそれが一番だと言う。「宇宙と渾然一体となるようなオーガズム」なんて表現には確かに魅力を感じるところではあるし、また、シャブや玉に比べるとLは勃起障害やオーガズム障害(射精困難)が起こりにくい、つまり、Lを食っても普通に立つしイケるってところは確かに魅力的ではある。
しかし残念ながら俺にとっての幻覚剤は、シャブや玉などのキメオナに使うエロ動画のリアリティ&没入感を上げる程度の添加剤でしかないのだ。
そんなこと言いつつ、一応セックスに使ってみたことはある。バックで腰を振っていたとき、ふと「性感」と「射精感」と「それを俯瞰する自分」の完全なる意識の切り離しに成功してね、音量ツマミをヒネるようなイメージで性感を上げつつ射精感を抑え、別の場所からそのセックスの快楽全体をむさぼり食うような素敵な状態になれたのには本当に驚いた。宇宙との一体感までは行かなかったけれど、アレはアレで素晴らしい体験だったな。
冒頭では幻覚系ドラッグに対して少し否定的な書き方をしてしまったが、もちろん嫌いというワケではないのだよ。こと「性の快楽」には不向きだなぁと感じているだけであって、好きか嫌いかで言えば、比較的「大好き!」の部類には入るからね。
ということで今回はLSDでハードコアな1日を過ごしたときの話でもしましょうか。ネタが手元にあると我慢できずに食っちゃう二人が一緒に時間を過ごすと本当にキリがないって話ね。チリトンテンシャン。
ある日、なんとなーくササキに電話してみたら、今からタキオ君って友達と飲むって言うので俺も参加させてもらうことになった。駅で二人と合流して酒をシコタマ買い込み、そのままササキの家へ直行した。
俺はいつも通りビールばかり飲んでたんだが、ササキの焼酎にタキオ君の日本酒と、酔っぱらう気マンマンの二人に当てられてしまい、なんだかんだと朝方には俺もべろんべろん。空が白んできたころタキオ君がノックダウンされて帰ってからも、ササキと二人でダラダラと飲み続けてたわけ。
そしたらササキがいきなり
「実は今さぁ、友達から玉とL預かっててさ」
なんて言い出してね、それまでテレビで朝のニュースを見ながら「女子アナってなんかエロいよなー」なんて話してたところに、急転直下のラッキーセブンですよコレ!
なんでも、友人の家庭の事情でしばらく預かることになったけど、紙なら食ってもいいって言われてるとか。それどんだけユルい約束だよって思いつつ、じゃあ食おうよ!って俺が言うと、「まぁでも預かりものだし、もう朝だしなー」なんて言うもんだから、しぶしぶ俺も諦めた。
じゃあそろそろ片付けて寝ますかってことで、酒に使ったグラスやらツマミの皿をキッチンに持って行ったところ、ササキ先生が独り言のようにこう言い放ちましたよ!
「ラオが食おうとか言うから俺も食いたくなってきちゃったなー。紙はオーケーもらってるし、俺も酔っ払ってて気持ちいいし…」
じゃあ食っちゃう?とすかさず続けた俺に、ササキも間髪入れずに「食いますか!」とニンマリ!
こうして酒でイカレた二人のジャンキーによる朝方からのデイドリームラリーが始まったってワケさ!
